腰痛は国民の4人に1人が発症している国民病とも言われています。ですが、腰痛で病院で診察し腰椎骨折やヘルニアや脊椎管狭窄症などの病気が原因の腰痛が2割、そのほかの8割は原因が分からない腰痛だというデーターもあるそうです。
このような原因不明の腰痛は、普段の生活で蓄積された生活習慣よって痛くなっている場合が多く、「生活習慣を改善してストレッチを行うことで改善される。」と、TV番組ゲンキの時間で八街整形外科内科クリニックの寺尾友宏理事長が話されていました。番組で紹介されていた腰痛の原因となっている生活習慣とストレッチ方法を紹介します。
机上での仕事で座っている時間が長い人の場合
本来、背骨は緩やかなS字カーブを描いて骨盤も水平を保っているのが正常になります。ですが、イスなどに座る時、深く腰掛けてしまうと背骨が歪んでしまい骨盤が傾いてしまいます。すると、背骨に負担がかかってしまい腰痛の原因となってしまうそうです。
またパソコンなどで仕事をしている時、パソコンを覗き込むように頭が前のめりに傾くと頭を支えている背骨と骨盤に大きな負担がかかってしまいます。そこで腰に負担をかけない座り方を紹介します。ポイントは3つあります。
腰の負担を軽減する椅子に座る時の正しい座り方!
- ポイント1:浅く腰掛ける
- ポイント2:足は少し引く
- ポイント3:椅子から立ち上がる直前の姿勢をキープする
この3つを意識して椅子に腰かけると、骨盤の位置を水平に保つことができ、頭を背骨の上にのせることができるので腰への負担が軽くなります。
ですが、今までの使っていた筋肉とは全く違う筋肉を使うので慣れるまでは辛い。ですが、3か月間位意識して行うと脳がその姿勢が正しいと認識してくれるので楽になるそうです。がんばって意識して浅く腰掛けるようにしましょう。
おススメのストレッチ!
仕事中、30分に一回ていどに、両手を上げて腕を伸ばしたり背骨伸ばすストレッチを行うと良いそうです。そのとき何回も行うのではなく、1回でしっかり伸ばすことが大切です。
子供を抱いたり重い物を持つ習慣のある方は反り腰になりやすい
幼いお子さんがいて子供を抱いたり、重い荷物を持つことが多い仕事など、このような方は腰が反ってしまう反り腰になりやすくなります。
反り腰は見た目は姿勢が良く見えますが、猫背とは反対側に骨盤が傾いています。
反り腰の方におすすめするのはコルセットを活用しましょう。コルセットを付ける位置が重要になりますが、骨盤を包むようにコルセッと巻きます。そうすることで骨盤のズレを防いでくれます。
ちなみに、コルセットを使っていると筋肉が弱くなってしまうと言う話を良く聞きますが、寺尾先生の話によると、ずーとコルセットを付けている人と付けていない人の筋肉量を調べたドクターがいるそうで。すると、筋肉量は変わらないと言うデーターが出たそうです。ですので安心してコルセットを使ってくださいと話していました。
反り腰のおススメのストレッチ!
仰向けになって膝を抱えて背中で1分間ゆりかごのように体を揺らします。
猫背のひとにおススメのストレッチ!
家事や重い荷物を持ち上げるなど前屈みなる仕事をする時間が長い人は猫背になりやすくなります。
そんな方は、よつんばいになって、猫が背伸びをするような背筋を伸ばしたり引っ込めたりするストレッチを3分間行いましょう。
また、床に座る時あぐらで座ったり、女性に多い横座りは椎間板を圧迫してしまう姿勢なのであまりおススメできないと話していました。実は正座は腰には良い座り方なんだそうです。ただし、ひざには負担をかけてしまうので膝が悪くない人は、30分に1回5分程度正座をすると良いそうです。
ぎっくり腰はストレッチで改善!
さらに、番組ではぎっくり腰が改善されるストレッチを日本赤十字社医療センター整形外科センター長の久野木順一先生が伝授!
久野木先生の話によると、これまでは、ぎっくり腰は安静にすることが良いとされてきました。現在もそう思っているドクターはいるそうです。ですが、、ぎっくり腰は腰から骨盤にかけての一種の捻挫、背骨を安定させる筋肉が硬くなってしまい動かない状態。緊張している筋肉をストレッチによってほぐすことが大切なんだそうです。
ぎっくり腰を改善するストレッチ方法
- ポイント1:座っても足がつかないテーブルを選び、足踏み台を用意してそのテーブルに腰かけます。
- ポイント2:枕を用意し、おへその裏側あたりにバスタオルを巻いて入れて仰向けになります。痛みがひどい場合は誰かにサポートしてもらいましょう
- ポイント3:足踏み台をはずします。この状態で7分間キープしましょう。
これは、足の重さで引っ張る自重けん引。膝下のおもさによって背骨と骨盤を引っ張り腰回りの筋肉を正常に戻します。テーブルが無い場合は、壁をつかって腰をゆっくりそらすだけでも一定の効果があるそうです。
※注意!但し、ぎっくり腰だとは限らないので、ぎっくり腰かどうか一度病院で診察をうけてから行いましょう。
豆知識
研究の姿勢による腰への負担は、立っているときの腰の負担を100とした場合、仰向けが25、横向きが75と横向きの方が腰の負担がかかると言う結果になったそうです。