高齢化社会に伴い高齢者の認知症が増加し、社会や介護に関する問題点がざまざまなメディアで取上げられています。こうして、記事を書いている私もやがて高齢になります。けして他人事ではありません。できる事なら、家族など周囲の方には迷惑はかけたくない。これは誰もが願う事ですよね。

そこで、今回は、早期に発見して治療することで劇的に改善できる可能性が高いと言われている新型認知症「うつ性仮性認知症」についてまとめています。どんな原因で発症するのか?症状は?さらに、予防する方法を紹介していますので参考にしてくださいね。

うつ性仮性認知症はアルツハイマー型認知症は全く違う病気、その原因となるものは?

新型認知症 「うつ性仮性認知症」は、脳の前頭葉の血流が低下して発症する病気です。それによって、集中力や記憶力が低下してしまい物忘れが多くなり認知症のような症状が現われます。

ですが、このうつ性仮性認知症は、従来のアルツハイマー型の認知症とは全く違う病気で、原因はうつ状態になった事がきっかけとなり発症します。その違いについて見ていきましょう。

アルツハイマー型の認知症とうつ性仮性認知症の違い

従来のアルツハイマー型の認知症との違いは、単に物忘れをしたのではなく、集中力が無くなくなったり、人と会話をしていてうわの空で聞くようになります。そのうえでの物忘れだと言う事です。そこには、精神的なストレスが深く関わっております。

例えば、これまで長年続けてきた仕事を辞めた事がきっかけになり、家庭で居場所が無くなったと感じている。ですが、そんな感情を家族にも言う事ができない。こういったストレスを持ち続けることが脳の前頭葉に悪い影響を与えてしまうのです。

前頭葉とは、集中力や注意力を司るところ、加齢と共にに血液の流れが低下し集中力が無くなると言われています。そこに、大きなストレスを受け前頭葉の神経伝達物質が減少しはじめ、さらに血流量を低下させてしまい、うつ病を発症させてしまうのです。

絶え間ないストレスは、物忘れなどの記憶障害のほかにも、自律神経の働きも乱すことになり、食欲不振、倦怠感、便秘、頭痛、肩こり、睡眠障害など、多岐にわたりカラダに悪い影響を与えてしまいます。

早期発見!早期治療が改善のポイント!

もう一つ、従来の認知症との違いは、アルツハイマー型の認知症の場合は、発症すると完治するのは難しくなります。

しかし、うつ性仮性認知症は、早く気が付いて早期に治療することで劇的に改善ができるのです。ところが、本人も家族も気が付かないでそのまま放置してしまうと、アルツハイマー型の認知症に移行して、どんどん治療が困難になってしまう危険性があるのです。

そうならない為には、身近にいる家族の人がいち早くカラダの変化に気が付き、早い段階で病院で診察を受け治療をうけるのが大切になります。今までとは違う?と、感じる事があったら、躊躇しないで、まずは専門医に診てもらう事が本当に大切なんです。

うつ性仮性認知症を予防する前頭葉の血流をアップする方法

年齢に伴い注意力や集中力が低下していきますが、前頭葉の血流の低下が大きな原因と考えられるそうです。前頭葉は加齢の影響を最も受けやすい所で、血流の流れが20代の時と比較すると20%位は低下してしまうそうです。

なぜ、前頭葉の血流が低下してしまうのでしょうか?

年齢を重ねる事で神経細胞が減少してしまいます。その影響で脳が委縮してしまいます。さらにや動脈硬化や小さな脳梗塞が出来ることで、血流の行き場が無くなり血流が低下してしまう。

そこで、TVに出演していたメモリークリニックお茶の水院長 朝田隆先生によるうつ性仮性認知症の予防方法を紹介します。

道具もなにもいらない!川柳が効果的

その予防対策におすすめなのが、散歩などの有酸素運動です。有酸素運動をすることで、前頭前葉の一部分の血流が良くなる事が分かっており、新型うつ性仮性認知症の治療方法の一つだと言われています。

もう一つ、予防する方法があります。それは、知的刺激を前頭葉にあたえる事です。朝田先生がオススメだというのがサラリーマン川柳でお馴染みの川柳です。

テーマを見つけて、物語をつくる。それを五・七・五にまとめる。これが、脳細胞の神経細胞を刺激して脳全体が活性化させることに繋がるそうです。

散歩をしながら川柳を考える。この二つの事を同時に行うことでより効果が期待できるそうです。今日から、歩いていて気が付いたことを川柳にしてみてはいかがでしょうか。ストレス解消にもなりそうですよね。