お彼岸や命日など、お墓参りに行かれている方は多いかと思いますが、お供えするお花選びや作法など、ちゃんと知らない人も多いのではないでしょぷか。そこで、TBSテレビ「この差ってなんですか?」で、浄土宗 光淋寺 副住職の井上広法さんがお彼岸の時のお墓参りやお仏壇での作法を紹介しましたのでその内容を紹介します。

お供えする花選び

基本的には、故人が好きだった花をお供えするのがいいので供えてはいけない花はないそうです。

ですが、あまり向いていないと言われて花の種類は

  • バラ・・・トゲがあるので、ご先祖様を傷つけてはいけないという思いから避けられています。どうしても故人が好きだったのでお供えしたいときは、トゲを一個一個とってお供えすると良いそうです。
  • スイセン・・・スイセンには毒があるそうです。そのため避けられています。
  • ツバキ・・・ツバキは花の部分がボロッと落ちます。それが、昔のお侍が首を切られた時を連想するので避けられています。

基本的に言われているお供えに向いている花の種類は、菊の花、カーネーション、チューリップなどです。

お墓参りするときの作法

立ったまま拝むのは良いのか?

墓石が高くて自分の背の高さと同じであれば、座ってお参りしなくても立ったまま拝んでも大丈夫です。

しかし、墓石の高さが低くて自分の立った高さよりも低い場合は、墓石を見下ろしてしまうことになるので座って拝むのが正しい拝み方です。

また、拝むときは目を開けたままで拝んでも良いそうです。閉じる必要はないんだそうです。

お墓参りの時のお願い事は良くない

そもそもお墓参りとは、故人が仏様になるための修業をしているのを応援するのが目的。「頑張ってください。」など、応援する気持ちを伝えるのが正しいそうです。

ですので、自分のお願い事をするのはあまり良くないそうです。もちろん、日ごろの感謝や近況の報告はしていいそうです。

仏壇での作法

仏壇に写真は飾らない

仏壇は自分の菩提寺の本堂のミニュチュア。自分の菩提寺の本堂にイメージに合わせるのが良いそうです。そう考えると本堂には写真は飾っていません。ですので仏壇に故人の写真を飾るのはよくないそうです。

そもそも、お仏壇には写真に代わる位牌が入っているので写真を飾る必要はないそうです。

故人の写真を飾る場合は、自分たちの頭よりも高いところに飾ると敬意を表すので、昔は鴨居の所に飾っていましたが、現在は鴨居が無い所も多いので、なるべく高い所に飾ってあげるのがいいそうです。

また、違う宗派の位牌を仏壇に飾るのは、宗派は違っても同じ仏教なので飾ってもいいそうです。

線香につけた火を消すときの作法

仏教では口は、悪口、ウソ、二枚舌、褒めすぎ、この4つの悪としていて、口は災いをうむとされています。

その口から出てくる空気で消すと、お供え物に汚れを与えてしまいます。手であおいで線香の火を消しましょう。

また、おりんを鳴らして拝むのは止めましょう。おりんは、お経を唱える時だけに使う物なんだそうです。拝むだけの時は必要ありません。

※仏事の作法やしきたりは、地域や宗派によって異なります。疑問があれば菩提寺に聞くと良いそうです。