社会問題となっているオレオレ詐欺は2003年頃から発生し現在も急増していると言われています。
「私は絶対に騙されない!」と思っている方も注意しましょう。オレオレ詐欺など振り込め詐欺の手口は巧妙になっており、2010年以降、さらに増加しており、昨年の2017年では年間約1万8000件も発生しており、被害額は年間約390億円もの被害が出ているそうです。
もう誰もが知っているオレオレ詐欺などの振り込め詐欺、どうしていまだに騙されてしまうのでしょうか。
TV番組『この差って何ですか?』では、元捜査二課の刑事が登場して、これまでのオレオレ詐欺の手口と警察が行ってきた対策、さらに、最新の詐欺の手口と対策方法が放送されていましたので紹介します。
オレオレ詐欺のこれまでの手口
2003年頃の手口がオレオレ詐欺の基本になります。息子に成りすまして、「オレオレ」と言い、「実は交通事故を起こして相手に100万円を振り込まなくてはいけなくなて、、、、」と言って振込先を伝えて振込させる手口です。
この時、警察では詐欺に騙されないようにする対策として、家族の間で合言葉を決めるように推奨しました。それによって、息子ではないことがばれるので被害にあわなくてすんだのです。
2005年、劇場型振り込め詐欺の手口
ところが、2005年には、合言葉を使わないで騙す新たな劇場型振り込め詐欺が出てきました。
その手口というのが、家族以外の第三者に成りすまして電話をかけてくるのです。
例えば、「警察署の○○課の○○と申しますが、息子さんが電車での痴漢容疑で拘留中なんです。」と、
すると、今度は、相手に信じ込ませるために弁護士に成りすましてもう一人の犯人が「示談金150万円を支払えば訴訟を取り消すことが可能です。」と電話をかけてきます。
このように犯人が複数で詐欺を行うようになりました。これを劇場型振り込み詐欺と言うそうです。
この詐欺の対策に警察が行ったのが、銀行で振り込もうとした時に画面が変わり「振り込め詐欺にご注意ください。」と金融機関と協力して注意画面を出しました。
2007年、振り込んであげる詐欺の手口
しかし、2007年に、犯人はまた新たな手口を考えてきました。ATMの注意画面を気にさせない新たな手口です。それが振り込んであげる詐欺です。
これまで、犯人グループは ”お金を振り込んでください。” といって騙していましたが、今度は、お金をあげます。と言う手口で騙すように進化したのです。
その手口は年金記録問題につけこんだのです。
手口の具体的な方法は、市役所職員に成りすまし電話をかけてきます。「年金記録問題で年金をお返しするために電話しました。還付金の手続きの期日が今日までなので、今直ぐATMに行くことができますか?ATMに着いたら私に連絡してください。」と、銀行が閉まる時間ぎりぎりに電話をかけてきます。
被害者は、銀行が閉まったら還付金がもらえなくなると思うので、急いで銀行のATMに向い、ATMの前に着くと市役所職員に成りすました犯人に電話をします。
そこで、犯人から電話口で指示されます。「まずキャッシュカートを入れてください。次に還付金を振り込みますので、振込のボタンを押してください。」言われます。
本来、振込みボタンは自分が振り込むときに押すボタンですが、焦っていて冷静に判断が出来なくなり、言われたまま押してしまうのだそうです。
さらに犯人は続けて「年金整理番号を言いますので絶対間違えないで押してください。」と言います。実は、その番号は自分の口座の番号で、そこに振り込ませるのです。
この振り込んであげる詐欺は、年金のほかにも、保険料の返金、医療費の返金と言って、今も成りすまして詐欺が行われているので注意が必要です。
2013年、レターパック詐欺の手口
その後、今度は犯人グループはATMを使わない新たな詐欺の手口を見つけ出しました。それがレターパックで現金を郵送させる手口です。
そもそも、レターパックで現金を郵送させるのは郵便法で違法でしたが、この詐欺が起こってから対策として、レターパックの封をするところに「レターパックで現金を送れば事べて詐欺です。」と明記することにしました。
2016年、手渡し型詐欺の手口
そして、2016年には大胆な手渡し型詐欺という新たな手口が登場しました。
その手口ですが、例えば、弁護士を名乗る者から電話がかかってきて「息子さんが事故を起こしてしまいまして、直ぐに示談金200万円を払わないと訴えるとおっしゃってきているんです。私が示談金を受け取りに行きますから示談金をお母様がご用意してもらうことは可能ですか?」と言ってきます。
ですが、これはもしかして詐欺かもしれないと思い、息子に電話すると、「事故なんか起こしていない。」と息子から言われ、さっきの電話はやっぱり詐欺だったと分かります。
そして、また数分後、警察官と名乗る者から電話がかかってきます。「わたくし警察署生活安全課の者ですが、お住まいの地域で振り込み詐欺の電話がかかってきたたと報告があります。注意の呼びかけをしておりますので。」実は、これも犯人グループからの電話なんです。
しかし、被害者は本物の警察官だと思い「それなら、先ほど電話がかかってきたんですけど・・・」と話します。
すると、警察官に成りすました犯人は「それなら詳しく話を聞かせてください。」と言い、巡査部長に成りすました男に電話を変わります。
その巡査部長に成りすました男は「騙されたふりをして現金を犯人に渡してもらえませんか。ご自宅を警察官が包囲していますので、現金を渡した後、犯人を逮捕しますので安心してください。」といって、犯人逮捕の協力を依頼するのです。
数分後、警察と名乗る男が自宅にあいさつに来て「現金を渡した後、犯人を尾行して逮捕しますので安心してください。」と言います。
その後、弁護士と名乗る男が「示談人を預かりに来ました。」とたずねてきて、そのまま現金をわたしてしまいます。しかし、全員が犯人グループなので、現金は戻ってきません。
この手口の対策方法ですが、実際に警察でも騙されたふり作戦を依頼することは行っているそうです。ですが、詐欺とは違う点が2つあるそうです。
- 一つ目、市民から相談があった時のみ行っているので、警察から電話がかかってきて依頼することはありません。
- 二つ目、警察ではおもちゃのお金を用意して使います。
そして最新のクレジット詐欺の手口
クレジット会社となのる者から電話があり「昨日デパートで200万円のダイヤを購入されましたか?」と質問されます。
そこで、「いいえ」と答えると、
「不正利用された疑いがあります。もしかしたらクレジットカードの引き落とし口座も悪用される可能性があるので、後ほど、銀行からお電話があるかと思います。」といって電話が切られます。
数分後、電話が鳴り、銀行員を名乗る者から「クレジット会社から電話があり、お客様のご利用のカードが不正利用されたと連絡がありましたので電話しました。お客様の銀行キャッシュカードを強化したいのでキャッシュカードの交換をお願いしもよろしいでしょうか。」と電話があり、その後、銀行員と名乗る男が自宅にやってきて、「キャッシュカード交換に必要な書類となっています。こちらに、お名前、ご住所、口座番号、暗証番号をご記入いただだいて、最後に保護シールを貼ってください。」と言いて書類が渡されます。
安心してしまい。全てを記入して銀行のキャッシュカードも暗証番号も渡してしまうのです。
この手口の対策方法ですが、銀行員がカードの交換で自宅に来ることは絶対にないそうです。
もしなにかカードに問題が有る場合は、カードをハサミで切って使えないようにするように指示が出て、新しいカードは郵送されてきます。